道具について

• 　鍼灸治療の道具は「はり、きゅうがあれば後は腕一本あればいい」とよく言いま
  　すが、実際は色々な道具を患者様によって使い分けます。大きなバッグを持って
  　お伺いしますので「あのバッグには何が入っているんだろう」とお思いになる方
  　もいると思います。そこで主要な道具を簡単にご説明いたします。
  
  
  
  
  
  

  検査関係

• 血圧計
  　ご存知の通り血圧は健康管理上重要ですが、施術を行う上でも非常に大切です。
  　血圧の高い状態での施術はリスクを伴いますし、体調不良の原因が血圧にあるこ
  　ともあります。特にお年寄りは血圧の変動が激しく、すぐに病院に行かれた方が
  　いいケースもあります。法律の関係で測定値を申し上げることはできませんが、
  　施術前にしっかり確認しカルテにて管理いたします。また機械式の血圧計も持参
  　しており、こちらは測定値を申し上げることができます。日々の健康管理にもお
  　役立て頂ければれば幸いです。
  
  
• 角度計
  　初めてご覧になった方もいると思いますが、これは関節の角度を測る物です。変
  　形性関節症や五十肩と呼ばれる肩関節周囲炎では、関節の可動範囲が狭くなるこ
  　とが多く、例えば膝で言えば正座ができない、肩で言えば痛くて腕が上がらない
  　などです。これを改善するためには、まずしっかりした評価からです。患者様や
  　症状によって施術プランを組み立て、約一か月で再評価いたします。その結果を
  　もとにプランの再構築を行う場合もあります。
  
  
  
  

  施術関係
  

• 鍼、鍼皿
  　当院はすべて一回使い捨てのディスポーザブル鍼を使用しています。鍼皿も使い
  　捨てを使用し衛生面はどうぞご安心ください。常に四種類の鍼を準備しており、
  　患部や症状、患者様によって使い分けております。ところで“鍼”と“針”の違いは
  　ご存知でしょうか？単純に字の違いだけではなく、持つ意味も違います。“針”は
  　注射針、縫い針などを意味し鋭く硬いイメージですが、”鍼”はハリ治療のハリを
  　意味します。鍼の太さは髪の毛とほぼ同じで、柔らかくたわみます。ですから曲
  　がることはあっても折れることはありません。この点でもご安心いただけると思
  　います。　
  　　　
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
• 消毒薬
  　手指や患部の消毒は念入りに行います。エタノールで肌がかぶれる方もいらっし
  　ゃいますが、消毒はエタノールの他にグルコン酸クロルヘキシジンというものも
  　ご用意しております。どうぞご相談ください。　　　　　　　　　　　　　　　
  
  
  
  
  
  
• 電気鍼
  　鍼に低周波を通電する機械です。ご家庭用の機器や整骨院、整形外科など医療用
  　のものをすでにご経験されている方も少なくないと思います。血行の改善、コリ
  　の解消、神経痛、抗炎症などの効果を期待できます。では鍼になるとどのような
  　メリットがあるかご説明します。筋肉とは表層から深層まで何層かに重なってお
  　り、痛みの原因になっている筋肉が深層の場合、家庭用の機器では到底患部まで
  　届きません。鍼は直接患部までアプローチし、直に電気刺激を与えますので高い
  　効果を発揮することができます。
  
  
• 電気灸
  　灸の煙は独特のにおいがあり、壁を汚すこともあるので敬遠される方もいらっし
  　ゃいます。ですが寒い北海道の地において、灸の力を見過ごすことはあまりにも
  　勿体ない話です。そこで電気灸の登場です。電気を使うお灸なので、火や煙の心
  　配がありません。患部の血行を良くし、深部に心地よい温熱効果を与えます。鍼
  　や揉ねつと組み合わせ高い相乗効果を発揮します。
  
  
  
  
• ローラー鍼
  　中国から伝わった鍼は、様々な目的の為にその形状を年月と共に増やしてきまし
  　た。現代における一般的な鍼は、刺すことを目的にしたものですが、古くは切る
  　為の鍼というものも存在しました。このローラー鍼は刺しません。「刺さない鍼
  　？」と思うかもしれませんが、このように歴史からみるとごく自然な流れなので
  　す。使い方は皮膚の上をコロコロ転がすだけで、痛みは全くありません。緊張を
  　和らげたり、経穴（ツボ）への微弱な刺激を目的にしています。
  
  
  
• 赤外線治療器
  　赤外線の温熱により患部を温め、血行の改善、コリの緩和などに効果が期待でき
  　ます。鍼治療の際は肌を出しますので、特に冬は暖房的な意味合いもあります。